泣かせてよ。たいした理由もないのに時々無性に泣きたくなる時ってあるだろ?情緒不安定になるってういかさ。太陽が沈むのが無性に切ないとか、燃えるように赤い夕日が綺麗すぎて心臓が突き刺さるみたいに痛いだとか、そんなたいした理由もなく哀愁を感じるときだと か。まさに銀さんは今その状況に陥っているわけなんだけど、まぁ前置きが長くなったけど何が云いたいかっていうと無性に泣きたい気分なんだよってことなわけよ。でもね それはいい年した大人がしかも野郎が絵的にもよろしくないでしょ。何があったのかと遠巻きから傍観されるくらいなら許容範囲だけど、知り合いばかりがいる歌舞伎町のど真ん中で泣き喚くっていうのは流石の銀さんも勇気がいるっていうか恥っていうかさ、そんなんでいらぬ腹まで探られたくないし。でも泣きたくてしょうがない。だから、そんなところにちょうどいい按配で現れたお前が悪い 諦めろゴリラ。本当にタイミングの悪い奴だって悪態つきながらも、でも折角だから猫の手ならぬゴリラの手でも借りようって魂胆が生じてもしょうがないって奴でしょうよ。いつもお宅の連中共を甘やかすみたいにさ銀さんを甘やかせてみてよ。お前の手腕がいかほどかを身をもって体験してやるからよ。なぁ ゴリラ。俺はお前の大きな手で頭を撫でられるの別に嫌いじゃねぇよ。餓鬼扱いされているみたいで少しくすぐったいけど温かいっていうか、懐かしいっていうか。お前が触れるとそれだけであの人を想い出すよ。気持ち悪いけど珍しく素直にだってなれるような気さえする。お前にさ 与えれた分以上の優しさを返してやりたいってらしくもなく想えちまうくらいには丸くなれるわな。たまにはよ こんな優しさもいいなぁって想うわけよ(これが毎度だと癖になって恐ろしいことになりそうだけどね)なぁ 近藤。折角だしさ今ぐらいはお前を慕う連中なんて忘れてその大きな体を銀さんだけに独占させてよ。そんでもって俺のこと盛大に甘やかす。そしたらさ それだけでさ銀さん きっと世界中の誰かの為に優しくだって なれるよ。(まぁ 銀さんが一番優しくしたいと願う相手はお前なんだろうけどね)





あったかくていとしいよ(きっとね そうかんじるのはあんたがおれにやさしいからだね)(20100221)