伸ばした指が届いた瞬間ナルトは何を願いサスケは何を唱えるのだろう?開いた距離を埋めるような、あるいは今にも断ち切れそうな絆を手繰り寄せるかのような執着に名をつけるとしたならば。望むことと求めることとの差違を彼等がどう結ぶのかを見届けることこそが自らに与えられた役割なのだとしたならばと、もしもの空想話を膨らませることでしか得られない結末に縋りつこうとする自分には解明出来ない疑問視が多すぎる。故に、傍観者であるシカマルはそれを何と呼ぶのか永遠に分らないままなのである。





傍観世界の 礎で(あなたのいない奇跡 あるいは、あなたのいる奇跡)(20100324)