近藤さんって呼びかければ、馬鹿みたいに眩い笑顔咲かせて「トシ」って笑ってくれるって心の何処かで信じてた。俺があんたの傍にいれば決してあんたを失いはしないんだって、俺があんたを守るんだって信じようとしてた。信じることであんたの盾として生きたかった。あんたの盾として生かされたかった。なのに、目前には嘘みたいな 現実。なんにもない。なんにも。なんにもまもれやしなかった。このみもこのても、あんたのためにあんたをいかすためのどうぐであるはずだったのに。なのに。どうして。生臭い血の海に沈んでいるのは さくら。今にも笑って俺の名を呼んでくれそうな 美しい さくらいろ。





さくらのように色付いた死体(土方と近藤 20110223/アンナアベル)