「・・・・・あ・・あのさ ガイ。お前 なんで発情してんの?」
はぁはぁ、と。鼻息を荒くしながら迫るガイにルークは美麗なそれを引き攣らせるが、いつもは気持ちが悪いほどに目敏い癖をして極度の興奮状態に陥ったガイはそんな些細なルークの変化に気づない。(気づかないのではなく、あえて気づかな振りをしているのか)ティアとの修行やなんやらかんやらで、共に過ごす時間が極端に減ったことが要因なんだろうか、と。迫りくる男を侮蔑の含まれた眼差しで見つめるルークだったが「最近ルークが構ってくれなかったからな。寂しすぎて死んでしまいそうだよ」と、本人は至って格好つけてるつもりの脅し文句に、何故だかどうして。発情され貞操の危機である現状であるのだというのに、(あれ・・なんだっけ。あれに似てる。淋しいと死んでしまうって・・・嗚呼、兎!ガイってば兎みたじゃん!でも確か兎って年中発情期だとかジェイド云ってなかったけか?ますますガイそのものじゃん!)などと不可思議な笑いが生じてしまう。
よくよく見れば興奮のあまり充血しているガイの瞳は真っ赤に染まっている。そんなルークの思考を知るよしもない欲深く図体のでかい兎は、この寂しさを癒しておくれと云わんばかりに勢いよく飛びついてくるものだからそれを予測していたルークに反撃をくらいあっけなく、撃沈。瞳も赤いままだけど鼻から垂れるそれも見事なまでの 赤さだ(笑)





ウサギ病(20100111)
thanks / Chicca