何かの折に、今まで溜め込んできた鬱憤が爆発した善透は、これでもかというほどにサビ丸の人格を否定し罵った後に、泣き腫らした瞳を細めたまま「お前が俺の手を掴んだんだ!だから、お前から離すなんて赦さないからなっ!」と、罵声とも我侭とも判断しがたい殺し文句を口走る。理性がぶち切れてしまった善透は、感情のセーブを失い自暴自棄とも取れる発言を繰り返していたが、まさか彼の口からそんな言葉が飛び出てこようとはっ!お庭番と称する男を睨み付ける様に、瞬間的に、閃光が脳内を駆け巡ったような快感に支配され全身がゾクリと粟立ち、歓喜のあまり、つい先程までの暴風雨(ぶち切れてしまった善透)を忘れてたサビ丸は、この上ない至福に酔いしれて しまった。
受け止める自信があります(あなたは俺の全てですから)(20091218)